こちらの記事では、薬機法の違反表現のルールや、実際に薬機法違反となった事例と理由をお伝えします。
健康食品、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療器具それぞれについてご紹介します。
薬機法ジャンルの分類や、表現の範囲についてはこちら
また、本記事の内容は、薬事法ドットコムのページを抜粋、参考にさせていただきました。
薬機法違反に関わる違反表現・広告事例集134選
薬機法に関する正確な判断は、専門家にリーガルチェックを依頼しましょう。
薬機法でチェックされる対象
薬機法では以下の項目の表現がチェック対象となります。
- 固有の名称(バファリンを想起させるバフォリン、シボトールなどの脂肪を取ると想起させる名称)
- 成分(成分の表記自体は問題ないが、成分が体の変化を促していると思わせる表現はNG)
- 製法
- 起源や由来
- 資料の引用
- 有識者の意見(医療従事者、関係者、研究者などの団体が推薦するかのような表現)
- 体験者の声
- 不安感をあおるような表現
- 安全性や効果効能を保証するような表現
健康食品の違反表現
健康食品では、一部を除いて医薬品的な効果効能を謳うことはできません。
- 疾病の予防や治療を暗示している?
- 身体の組織機能の増強、促進を暗示していない?
違反理由を予想してからタップすると、薬機法の定着につながると思います。
血圧の気になる方に。
肝臓を気にしている方に使用されてきたハーブです。
便秘でお困りの方に。
お肌やお腹の調子はどうですか(特定保健用食品を除く)
視力の気になる方に!
目を使う方に!
歯の再石灰化を促進する働きもあります。
あなたの理想のバストに確実に近づけます。
活力の向上に。
更年期の気になる方に!
内臓脂肪を燃やす。
皮膚や粘膜を強くしたり、シミやソバカスを防ぐ働きもある。
抗ガン作用、抗アレルギー作用、コレステロール低下作用。
「血圧が下がった、疲れにくくなった、便秘が治った」
「中性脂肪が多いと注意されていたのがウソみたい」
「入院中腫瘍マーカーCEAが107だったのが、これを飲み始めて2ヶ月後には28になった」
エストロゲンにも似た栄養成分です。
(アロエの説明で)医者いらず。もう何十年も医者にかかっておらんよ。
〇〇は、中国では高血糖、糖尿病の医薬品として使われています。
有用性は、漢方の集大成<本草網目>にも記載されています。
疾病の予防を暗示、または体の組織機能の増強を促進を暗示している
「研究機関などが発行したアガリクス茸の研究資料」を販売に際して使用した
医薬品の違反表現
滋養強壮保健薬の広告
だるい、カルシウム不足、肩こり、腰痛のある人、糖尿、血圧が心配な人
日本に数台した導入されていない特殊な機械を使い、生薬を煎じたもの
「特殊な機械」により作った旨の表現は、消費者に特別良い製品であるかのような誤解を与える。製造方法に関して、優秀性を強調する表現は使用できない。
テレビCMにて
「目の下に何かついていますよ」
「これは私の疲れです」(画面:目の下のクマを指している)
テレビCMにて
画面:「水虫」という文字が完全に破壊される。
医薬部外品の違反表現
あなたまで一緒に悩まなくていいのです。なぜって?それは〇〇から新発売のアクネ専門対策チームのおかげ。あなたを悩ます問題はさっぱり解決です。
(ソフトコンタクトレンズ用消毒剤の広告)
「さすがアメリカ育ちね」「私はずっとトラブル知らずよ」
「熱を加えないから・・・目が痛いなんていうこともないの」
(育毛剤の広告)
抜け方が違うということは、育毛剤も違うんです。〇〇型脱毛にも効く。
白髪を防ぐエキス発見。黒髪が白髪になるのを予防します。
白髪を予防・改善するサンショウ抽出エキスを〇〇(会社名)が発見。
はえる。
よって、「発毛」など毛が生えると言い切ってしまう表現は使用できない。
化粧品の違反表現
化粧品は、医薬品、医薬部外品レベルの効果効能を標榜することはできません。
また、化粧品で使用できる表現は、53個に限定されています。
最高級のたんぱく質
貧弱バストがふっくら豊に!?
疲れのサインをやわらげる。
バリア機能と代謝のリズムを整える。
肌本来の機能を高めるために・美白や加齢のトータルケア
ひたいジワ専門!
筋肉を正しい位置にもどす
保湿力を高め、細胞を活性化します。
肌の新陳代謝を促進します。
敏感肌など、赤ちゃんからお年寄りまで安心してお使いいただけます。
植物原料100%にこだわること
こじわの気になる部分に
化粧品において「こじわ」を言及できるのは、メークアップ効果により「目立たなくする」旨が明らかな場合のみ
髪質も変わる、内側から変わっていく。
日焼けしたあとは…肌をクールダウン
日焼け後のほてりを訴求しているが、当該効果は化粧品の効能効果としては認められていない
ドクター〇〇(化粧水の製品名)
超ヒゲSTOPジェル
商品名において効果効能は表現できない
医療器具の違反表現
(バイブレーターの広告)
痛みの緩和・万病の予防をします。
危険性はありません。
(ソフトコンタクトレンズの広告)
メガネやハードコンタクトでしか乱視を矯正できなかったのは、もう昔の話。
乱視は○○(商品名)が常識です。
正確な判断は専門家のリーガルチェックを
薬機法の可能表現は、医薬品や健康食品、認可された成分によって違います。
どの表現がOK、もしくはNGか、明らかな場合以外は素人が判断するのは難しいでしょう。
正確な判断が必要な場合は、専門家によるリーガルチェックを行う方が無難です。